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『ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の診断』

  • 2023.08.30

 総合診療科 濱田 節雄(指導医:日本外科学会 日本消化器外科学会 日本消化器内視鏡学会 日本消化器病学会 日本大腸肛門病学会 認定医:日本ヘリコバクター学会H.pylori(ピロリ菌)感染症)

 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の診断ヘリコバクター・ピロリ(以後ピロリ)感染胃炎は「胃がん」が発生し易くなると考えられています。

 胃カメラでピロリ感染を疑い、ピロリ感染確定診断には胃カメラを用いない方法が、最近は行われています。胃カメラを用いない方法には「尿素呼気テスト」「便中ピロリ抗原」「抗ピロリ抗体測定(血液・尿)」(以後抗体)があります。

 「尿素呼気テスト」と「便中ピロリ抗原」は精度が高く、感染診断及び除菌診断で優れています。「抗体」は簡便で、検診等のスクリーニングに用いられていますが、「現在のピロリ感染状態」を反映するものではないとされています。そのため除菌治療前には、「抗体」が陽性だからといって除菌を行う事は推奨されていなく、現感染を診断できる「尿素呼気テスト」か「便中ピロリ抗原」で、陽性を確認する必要があります。しかし、両検査とも胃酸分泌を強く抑える薬が影響を及ぼすため、検査2週間以上前より休薬しないといけません。「抗体」は胃酸分泌を強く抑える薬の影響を受けにくく、薬の中止は必要ありません。

 尚、除菌後の判定には「抗体」は年単位でゆっくり低下されるため適切ではなく、「尿素呼気テスト」と「便中ピロリ抗原」が除菌判定には必要です。適切なピロリ感染診断検査が重要です。

当院は今後さらなる医療の発展のため、ソフト面の整備の充実をはかり、
当院の設立の原点である「思いやりのあるやさしい医療」と「最新の高度医療」の実現に向けて努力を続けていきます。

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