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『手足のしびれの話』

  • 2023.07.30

 整形外科 寺山 恭史(日本手外科学会認定手外科専門医 日本整形外科学会認定整形外科専門医 日本整形外科学会認定リハビリテーション専門医 日本整形外科学会認定リウマチ医)

 日常生活において手足のしびれを自覚することは多く、その原因もさまざまです。正座の後のしびれは足の血流障害による末梢神経の一時的な障害によるものです。しかし、朝起きると手がしびれているけれど、そのうち消えてしまうとか、手作業をしていると手がしびれてくるが、手を休めているとよくなる、手を振るとよくなる、などといった症状は、病気によるしびれの可能性があります。

 例えば手根管症候群という病気は、手首の靭帯により神経が圧迫をうけて障害される病気です。この病気は約4%の人がかかると言われています。病状の悪化に伴い、しびれの頻度や程度が増したりしびれの持続時間が長くなり常時しびれるようになったりします。さらに放っておくと指の動きが悪くなり、治療をしても指の運動麻痺や感覚の障害が治らなくなってしまうこともあります。

 その他、しびれを生じる病気には、脳梗塞などの頭の病気、脊髄神経や末梢神経の圧迫、糖尿病や血流障害、神経そのものの病気などがあり、その種類により脳神経外科、整形外科、内科、神経内科などで診療しています。しびれの範囲は診断に非常に重要ですが、病院で診察を受ける時にはしびれが治まっていることもあります。しびれを感じた時には、しびれの範囲やどのような時に痺れるか、どれくらい続くかをメモしておき、診療の時に伝えられるようにしておくと診断がより確実になるでしょう。

当院は今後さらなる医療の発展のため、ソフト面の整備の充実をはかり、
当院の設立の原点である「思いやりのあるやさしい医療」と「最新の高度医療」の実現に向けて努力を続けていきます。

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